―――ジャラジャラ、と無機質な金属音が鈍く耳に残った。

ここはカノン城の一室、まるで巨人でも飼ってそうな巨大な空間だった。

室内には人間が数人、皆が皆緊張の面持ちでそれぞれの顔を見つめている。

その中で、例外的に二人、いや……三人だけはいつも通りマイペースに緊張感の抜けた顔をしている。

 

「…………まだ終わらないのか」

 

茶色い髪に青き瞳、今にも欠伸でもしそうな男、相沢祐一は他の人間には聞こえないようにそう呟いた。

暇なのか視線は宙を彷徨い時折眠そうに目を擦る。

 

「…………同感、こんなの早く終わらせて欲しいわ」

 

そう答えるのは赤色の髪に蒼き瞳が印象的な少女、秋桜麻衣子だった。

二人は部屋の中心に立たされており、両隣には数人の兵士達がまるで蟻の行列のように長い列を組んでいる。

これで赤絨毯でもあれば立派な通路が出来上がるような完璧な整列だった。

恐らく、この兵士達は……鍛え抜かれた騎士達なのだろう。

魔法国家にはしては意外なほどに鮮麗された騎士達のようだ。

 

そして祐一達の遙か前方、そこには一人の男性と一人の女性が立っている。

 

男性の方は神父のような服装で手には聖書か魔道書―いやもしかしたら魔導書かもしれない―を持っていた。

偉い貴族なのか胸の辺りには大きな勲章が二つばかりついていてどれも光り輝いている。

二つの勲章、普通の国で言えば子爵レベルの貴族なのかもしれない。

もっとも、祐一と麻衣子には爵位など永遠に縁のない雲の上の話だが。

隣に立つ女性は、にっこりと笑顔で二人を見つめていた。

まるで出来の悪い子供を優しい笑顔で見守る母親のように、絶対の保護者のように。

しかし、その胸には目の前に立つ男性より多い合計6つもの勲章が堂々と光り輝いていた。

まあ、祐一としては仮に彼女が公爵だと説明されたとしても何の驚きもないだろうが。

 

「万物の否定者、傍観者、人々の恐れ、終える者、閉じる者、矛盾者……相沢祐一よ」

 

男性は、重苦しく手にした書に目を落としながらそう言った。

祐一は今まで呼ばれたような名称を次々とあげられ少し驚いたように目を見開く。

否定者だと言うことを男性が知っている事は……まあしょうがない。

あれだけ公の元で能力を行使したのだ、騒ぎになり目撃者がいたとしても何の不思議もない。

しかし、普段呼ばれ慣れない自分の他の呼び名を男性が知っていた事が驚きだった。

 

「そして、相沢祐一に付き添う少女、秋桜麻衣子」

 

流石に、麻衣子の事はまだ気づかれていないようだ。

知名度で言ったならば断然相沢祐一の方が有名だが、危険度でいうならば"藤間麻衣子"の名前は馬鹿に出来ない。

つまり、秋桜麻衣子は秋桜麻衣子として見られている。

その事に祐一は気づかれないように内心で一つため息をついた。

 

「此度の戦争、本来国の人間では無い君達の功績に対しては多大な感謝と共に然るべき栄誉が授けられる筈だ」

 

そう言って、男性は目線を書から二人へと移す。

その瞳に浮かぶ感情は、祐一達には一瞬でわかった。

祐一は苦笑しそうになる顔を何とか崩れないように努力する。

麻衣子ですら可笑しそうに笑い出すのを必死に堪えていた。

ジャラジャラと、喧しい音が耳障りに聞こえた。

 

「だが、未だカノン国内は戦渦を脱しておらず、指導者たる王まで帰還しておらん」

 

男性は真面目に、しっかりと告げる。

まるで本当の神父のように、救えぬ子らを導く審判者のように。

いや、この場合はもっと他に呼び名があるか……。

 

 

 

 

 

 

「なので、貴様らの処罰は……いや、"死刑"はしばらく保留という事にしておいてやる」

 

 

 

 

 

 

それは神罰者、神でも無い癖に神の代行者の名を語り罰を与える者達の事だ。

ジャラジャラと、耳障りな音がまた響き渡る。

その音は……相沢祐一の両腕と両足、そして隣にいる秋桜麻衣子の両腕に付いている鎖から発せられていた。

 

 

 

 

ロードナイツ

 

第三十九話

「終戦、そして」

 

 

 

 

戦争は、無事終わった。

戦渦の後は生々しく、未だに魔物の死体の片付けや戦死者の捜索が上手く進んでいないようだ。

国内では動ける魔法使い、騎士、兵士、一般市民達が協力して少しずつ復興へ向けて準備を進めている。

それぞれの顔には、無気力や疲れを浮かべる者も少なくない。

突然の襲撃、信じていたカノン防壁の呆気ない突破。

死というものを間近で感じたことのない彼らの中には現実に対し、未だ肯定出来ないでいた。

戦争が起こればカノンは負けない、今回は勝ったようだが、無傷ではない。

そう、戦いになれば決して無傷に済む筈がない、そんなことにさえカノンに住む彼らは信じていなかったのだ。

戦えば無敵、傷など負わず、死人なんて出ない。

そんな偶像が、頼りない空想が、此度の戦争にて完全に崩れ去った。

スノーランス大陸最強の魔法国家、カノンは……決して無敵ではなかった。

それどころか、一歩間違えれば……負けていただろう。

侵入者に対して殆ど住民達が与えられている情報は少ない、一部の貴族ぐらいしか事の顛末を知らない。

だからこその恐怖、だからこその絶望。

住民達はまだ見ぬ真相に、ただただ震えているしか無かった。

 

「戦死者、凡そ7千人弱、負傷者、凡そ4千人、行方不明者、凡そ100人」

 

それが、水瀬秋子に告げられた真実である。

彼女には最高レベルの権限が与えられており、常にカノン国内の真相が耳に入る。

戦争の顛末、それに対して双方の戦死した数、そして……死んだ人達の詳細までも解っている限りの情報で知ることが出来る。

だからこそ聞いた、真っ先に。

 

「その中で、何の力もない人々は何人くらいいましたか?」

「…………はっ、凡そ女子供、老人合わせて4千人はいたかと」

 

それが真実、それが結果。

いつの時代も、どんな場所でも、真っ先に死んでしまうのは力を持たない市民達。

死ぬ覚悟すらなかった筈の彼女らの驚愕と苦痛と考えると、水瀬秋子の顔が歪む。

いつもの笑顔は無い、いつもの余裕は無い。

戦争が終わった時から、緊張状態が切れた時から、彼女は民衆がいる時以外は悲痛そうに顔を歪める。

死者に対し何も出来る事など無い、死んでしまえばそれで終わりだ。

そんな事は解っている、それを思考し御して来たのは自覚している。

だが、一度戦争が終われば、緊張は解け後悔が襲いかかってくる。

流石に……無表情で日々を過ごす事なんて出来なかった。

 

「戦争が終わればただの人……ですね、これでは」

 

誰にも聞かせることのない弱音、次元使いとまで呼ばれた魔法使いは……一人頬を濡らしていた。

 

 

 

 

そして、一方市内では、所々で喧嘩が起こっていた。

切っ掛けは様々だがどれもが相手を殺傷するぐらいの喧嘩に進展する事も珍しくない。

疑心暗鬼、戦争になれば人などどんな行動に出るかわからない。

人を蹴り飛ばし逃げ惑ったり、信じていた仲間には見捨てられたり。

そして……今その清算が所々で行われているのだ。

だが、それらに対応するためには兵士の数が足りないし、牢屋などに収容しようにも彼ら全員を収容する事は出来ない。

出来る事と言えば、喧嘩の仲裁ぐらいだ。

しかも、出来るだけ手間取りたくない兵士達の仲裁とは、言ってしまえば武力による双方の無力化だ。

 

「……動くな、両手を地面につき声を上げるな」

 

住宅街の一角、殺気を込めた声が先程まで喧嘩していた男達を黙らせる。

男達の喧嘩していた内容なそれほど大した事ではない、ただの意見の食い違いだ。

だが、戦争の後に喧嘩などをしている体力があるのなら、復興に力を入れるべきだ。

喧嘩など、それらが終わってからにすべきだ。

だからこそ、"川澄舞"は警告もせずに男達を残らず締め上げた。

手には剣を持っており、抵抗された場合の対処がどのようなものか容易に想像できた。

舞は命令通り黙って地面に伏した彼らを見ながら無表情に周りを見渡した。

……住宅街で無事な建物なんて殆ど無い。

火事になり外壁が砕かれ倒壊し硝子が飛び散っている。

普段知るカノンとはまるで違う悲劇の痕、好きだった故郷の汚された風景。

力が欲しかった、こんな事態に対処出来る力が。

……彼らはそれを持っていた。

もしかしたら、自分が見た中でも最高純度かもしれない絶対の力。

幻想神種さえも打倒した恐怖にも似た異常の力。

起源者、相沢祐一と、もう一人の少女、秋桜麻衣子。

彼らは、確かに救ったのだ、危機を。

自分でさえ手足がまったく出なかった敵に、まるで嘲笑うかのように打倒した彼ら。

―――だからこそ、自分は力が欲しい、無力なのは……嫌だ。

 

「…………私は……無力」

 

呟いた言葉は、しかしそれを聞いていた男達を驚愕させた。

 

 

 

 

「栞……、栞は……何処?」

 

戦争の傷跡が残る街に、一人の少女が走り回っていた。

彼女の名前は美坂香里、カノン学園の生徒であり、有名な貴族である美坂家の長女でもある。

そんな高貴であり気高い筈の彼女は、しかし目元に涙を浮かべながら町中を走り回る。

……カノン学園で別れた妹、美坂栞を捜しながら。

 

「何で、どうして、こんな……!」

 

後少しだったのに、後少しで……栞は自由になれた筈なのに。

自分がカノンを卒業すればめでたく美坂香里は美坂家当主だった筈だ。

そして、妹の美坂栞は、その時ようやく……全てから解放される。

何の悔いも無い、何の後悔も無い、元より魔法使いになりたかったのだって全ては自己満足の為。

自分の目標がただ、美坂栞という少女を救う事だったから、他の何を犠牲にしても構わない。

何故なら……美坂香里は、美坂栞の事が好きだから。

自分の妹が、自分の人生より、大切だったから。

ただ…………それだけだ。

 

「何で……見つからないのよっ!」

 

だけど、美坂栞は……いない。

カノン学園に侵入してきた魔物達を倒す為に栞は仲間と共に討伐に向かった。

それなのに、戦争が終わって探してみると……美坂栞は学園内にはいなかった。

それどころか、極少量ではあるが―――美坂栞のものと思われる血液がついたストールが廊下に落ちていた。

最悪の想像しか浮かばない、当然の結論しか浮かばない。

美坂栞は……、美坂栞が……、どうなったか。

 

「栞、栞、栞―――栞ぃ!」

 

美坂香里が現在使える権限は少ない、両親には事の顛末を伝えたが何処まで信用できるのか解らない。

貴族とはそういうもの、自らの娘も大切だが、それと同様に国も大切なのだ。

だから、美坂香里は一人、カノン国内を走り回っていた。

そして……走り回って見てきたのは、絶望という名の現実だけだった。

国中が戦争後の後片づけを始めているが、手が回らない箇所というものは必ずある。

―――原型をとどめていないものはまだ救われる、だけど、殆どが……それが誰だか解る程度に損傷している。

生気が無い瞳は、恐怖に満ちあふれていて、何かを語りかけているようだ。

助けてくれ、死ぬのは嫌だ、何が起きたのか、何故自分は……生きていないのか。

語れず、動かず、しかし瞳は語る。

そして、そんな遺体を見つける度に美坂香里は泣き出しそうになる。

それが、もしかしたら……自分の妹だったとしたら。

思考が傾き、想像が現実を直視する事を拒絶する。

 

「何処………なのよ」

「あれ? 香里?」

「……………………え?」

 

香里は、声がする方向に顔を向ける。

そこには、水瀬名雪が不思議そうな顔をしながら立っていた。

どうやら名雪は市内を回りながら負傷者を治して廻っていたのだろう。

手には包帯と幾つかのお菓子が入った袋を持っていた。

……恐らくお菓子は子供達にあげる為に持っているのだろう、戦争で一人になってしまった子供は大勢いる。

そんな子供達に、名雪は何かをしてあげたいのだろう。

その行為が何になるのかは解らない、だけど……居ても立ってもいられないのだろう。

名雪は…………優しい子だから。

 

「―――名雪っ! 栞、栞を見なかった!?」

「え……? 栞ちゃん? えっと…………どうかな」

「あなた町中を廻ってるんでしょ! 何処かで見なかった!?」

「取りあえず落ち着いて香里、詳しく事情を聞かせて」

 

香里は焦ったように名雪に栞の失踪を告げた。

名雪はそれを聞き、特にストールの話になった瞬間……顔を伏せる。

―――瞬間、香里は名雪の襟元を両腕で掴み顔を上げさせた。

名雪は驚いたように香里を見ると、一瞬防衛本能から目を細めたが、香里の表情を見て目を見開いた。

 

「香里…………ごめんね」

 

美坂香里は、目を引きつらせて、今でも激昂しそうになっていた。

そして―――頬には一筋の涙が流れ落ちていた。

そう、香里は本当は自分の中で名雪と同じ想像をしているのだ。

ストールに残された意味、美坂栞の……もしかしたら"最後"のメッセージなのかもしれない。

何が起きたのか解らない、だが、最大限に悪い想像を巡らせば出てくる選択肢。

美坂栞は……美坂栞の体は既にこの世に、原型すら止めていないぐらいに―――。

 

「嘘だっ、嘘……嘘よ!!!」

「落ち着いて香里、まだそうと決まったわけじゃないでしょ?」

「落ち着いてなんて……いられない、落ち着けるわけないでしょ!」

 

名雪は泣きじゃくる香里を抱きしめる、香里は子供のようにされるがままに泣き崩れる。

戦争が残したものは、人々の心に何を残したのか。

そんなものはわからない、人それぞれなのだろう。

だが、美坂香里に残ったものは……ただの後悔と懺悔だけだった。

 

 

 

 

「……ねぇ、美汐」

「何ですか真琴、お腹でも空きましたか?」

「何でそうなるのよぉ、違くて……真琴達っていつまでここにいればいいの?」

「…………私に聞かれても」

 

天野美汐はため息をつきながら目の前に広がる町並を見つめる。

どうやら自分達の用事はまだ達成できそうにない。

それどころか城内所か国内に王が居ない異常、達成も何もないのだが。

 

「まあ居・食・住は確保出来ましたので、長期戦ですかね」

 

そう言って美汐は背後を振り向き室内を眺める。

美汐達が居るのはカノン城、城内にある住宅スペース。

量は少ないが外来の客を招くために豪華な装いをしていた。

流石に異国の使者に対しての礼儀は出来ている、評価すべき点だ。

だが、些か広すぎる部屋なような気もする。

いつも旅暮らしで野宿に慣れている身としては豪華な暮らしは慣れない。

 

「真琴はこの部屋……嫌、人の温もりが感じられないもの」

「…………そうですね、それは同感です」

 

綺麗に整えられた部屋は、綺麗すぎて何かの美術品のようだ。

しかも、今自分達の隣の部屋には危険要素がある。

―――老人達に盲信した超越者達、噂に聞いた起源者。

あの戦いの後に、難なく相沢祐一達を"捕らえた"彼ら。

何が起こったのか定かではないが、事実……相沢祐一は今裁判の最中だろう。

起源者の中でも単独最強兵器と言われた"剣の支配者"、老人達の最高の手駒。

……それにもう一人の起源者、"魔剣使い"を同時に敵に回しては流石に"万物の否定者"でも抵抗のしようが無いと言うことなのか。

まさか二人もの起源者が一度に動くとは思っていなかった、それだけ相沢祐一が危険だと言うことなのだろう。

美汐自体も、相沢祐一の異常性を正しく認識していた。

 

「―――いざとなれば逃げましょう、真琴」

「…………え? う、うん」

 

しかし、今一番危険なのは彼ら二人の起源者の方だ。

真琴を調べられれば、何を言われるか解らない。

―――だが、武力で敵うとは思えない。

だから逃走しかないだろう、何せ相手は人間絶対主義の老人達の駒……まさか魔剣使いが老人達についたのは初耳だったが。

バレれば難癖つけられる事は……恐らく確実。

そう考えれば相沢祐一の方がまだ会話が通じそうな相手ではあった。

 

「………否定か支配、どちらがマシなのでしょうね」

 

 

 

 

「うぐぅ……直らない〜」

 

月宮あゆはカノン城の地下でそう叫んだ。

目の前で展開している魔法陣はカノン防壁のもの。

壊れた障壁発生装置は未だ直っていなかった。

カノン最強の守りは完膚無きまでに、修復が難しいほどに壊されていた。

 

「回路が切断されているわけでもないのに魔力結合しない、と言うことは装置自体に細工がしてあるのかなぁ……」

 

専門用語を呟きながらあゆは魔法陣を弄る。

カノンの防壁は、未だ修繕の意図は見えなかった。

 

「うぐぅ……やっぱり、"アレ"しかないのかなぁ?」

 

あゆは嫌そうな顔で首を振る、出来れば自分の力だけで直したい。

…………"アレ"は、嫌だった。

気を取り直し、あゆは魔法陣の修復を続ける。

っと、何か思い出したように呟いた。

 

「そういえば祐一君、どうなったのかな?」

 

 

 

to be continue……

 

 

 

 

 

 

あとがき

毎日更新第一弾、いや第二弾と言った方が正しいのだろうか?

取りあえず更新です、疲れたよ〜orz

第三弾があるのかどうか神のみぞ知る(ぇ

まあ流石に三日で挫折は無いでしょうから大丈夫じゃないっすか?(根拠無し

頑張れ〜、負けるな〜、力の限り〜、生きて逝く〜(―ω―)

 

 

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―――第三十九話★用語辞典―――

 

―爵位―

爵位とは貴族の階級でありそれぞれの国で与えられる権利の象徴でもある。

一般的に一番下の爵位は勲功爵、勲爵士、騎士爵、士爵などの下級な位から王の下、王族ではないが近い権限を持つ大公などの位の総称。

爵位を持たぬ者は自分の土地を得る事は出来ず、借用という形でのみ国内に住居を構える事が出来る。

また魔法使いにはカノンでは例外的に一定以上の魔法が使える者にも爵位を与える場合がある。

 

―子爵―

五爵の中の爵位第4位、国家に対し勲功を上げた者や他より一歩劣った武家などに与えられる爵位。

男爵より上で伯爵よりは下である、副伯と呼ばれる者もここに位置する。

カノン学園に在籍する生徒の半分近くは家柄が子爵以上である。

 

―公爵―

五爵の中の爵位第1位、旧王家などに与えられる場合が多い爵位。

権限は果てしなく高く大公とまではいかないがそれに近いぐらいの力を持つ。

国家に偉勲ある者も稀に授与されるが余程の事が無い限りは有り得ない。