日常が続いていた。

 

現実が続いていた。

 

空想が続いていた。

 

幻想が続いていた。

 

悪夢が、終わっていた。

 

 

 

 

そして、今日も平和が訪れていた。

 

 

 

 

ロードナイツ

 

プロローグ

「とある日記」

 

 

 

 

10−1247年、今日も雪が降り続いている。

カノンは今は戦争が起こった後とは思えないぐらいに活気づいている。

未だに障壁は修復出来ていないようみたいだけどそんな事は関係ないぐらいにみんな笑顔でした。

 

戦争の実行犯、魔族の人達の裁判も終わりようやく一段落といった所。

どうやら彼らの処遇は次元使い様が決めたらしい、どうなったかはわかりません。

でもみんな次元使い様を信じているから誰も文句は言わないみたいです。

今回の戦争で次元使い様の評判は上がった、誰もが認める所となりました。

確かにあれだけの事をなさったのだから納得だ。

今まで誰も見たことが無い次元使い様の実力、ちょっと見てみたい所でもありますね。

 

それと、学園もそろそろ短い休みに入るらしいです。

段々と雪の割合が増え、これから一気に降雪量が増えるので一時的に学園は冬休みに入ります。

あっ、そういえば今回の序列試験は一旦お休みになりました。

流石に戦争の後処理なんかで学園側も準備している暇がなかったみたいです。

新しい魔法を覚えたりしたのですけど……ちょっと残念です。

そういえば噂ですが学園近くで大きな爆発が起きたらしいです。

原因は不明らしいですけど戦争が終わってから数日後の事らしいのでちょっと不安です。

現場を見に行ってみましたが、いくつものクレーターや抉れた地面。

まるで台風が過ぎ去ったような天災レベルの状態で未だに修復されていないみたいでした。

といいますか、修復したくても修復出来ないみたいな様子でもありました。

まるで修復する事が物理的に出来ないみたいな……真相はわかりませんが。

 

それと……奇跡の事についてはみんな話そうとしません。

学園の同級生も、両親も、教師も、お姉ちゃんも。

だから私もその事を話題に出そうとはしません、何故かその方がいい気がします。

話に出してしまうと消えて無くなってしまいそうな幻想に身を沈めているような感覚。

これほどの奇跡、誰もが不安になっているのだと思います。

だから日記にのみ、私は書こうと思います。

奇跡は全ての人々を幸せにしました、原因は不明です。

原理は不明ですが、あの戦争を無かったものにしたのは確かみたいです。

何が起こったのか、そして誰が起こしたのか、調べようとは思いませんが大体の予想はつきます。

だからこそみんな次元使い様を認めたのだし、暗黙の事実といった所だろう。

 

そういえば戦争が終わってから転校生が増えたみたいです。

私が知っている人もいるし、私が知らない人もいます。

どうやら今回入った転校生は全部で5人、その内二年生に3人……そして一年生に2人入ったらしい。

外来の魔法使いなので皆さん興味津々みたいですね、私としても嬉しい限りです。

魔法使いは神秘を追い求める職業ですが興味が続かないと廃れてしまうもの。

ようは飽きてしまうのでたまには刺激が欲しくなるって事ですね。

ですのでこういうイベント関係は大歓迎な所です、決してみんなというわけでは無いみたいですが……。

 

んーっと、他に書くことありましたっけ?

あぁ、そういえば一つ……今日学園であの人を見つけました。

転校してきた筈だったんですけどいくら探しても見つからなかったんですが、ようやく今日会えました。

あの時お礼も言えずに別れてしまってそれっきりだったので今日は嬉しかったです。

次に会ったときはもう一度魔法合戦をする事を約束したのでそれまでに必勝法を考えなくちゃいけません。

でもそういえば噂であの人が戦争に大きく関わったって聞いたんですが、やっぱり何かあるんでしょうか。

あの廊下での出来事、そして幻想神種の出現に消失。

まるで雲を掴むような情報しかないんですけど、真相は近くにありそうです。

でもそんなことは本当はどうでもいいんです、みんな無事であの人も無事でしたから。

終わりよければ全てよし…っとまではいいませんが。

 

取りあえずこんな所でしょうか。

何か日記というよりは報告書のようになってしまいましたが……まあいいでしょう。

久しぶりに日記を書いたので長くなってしまいました。

 

追伸としては、今日二人のお友達が出来ました。

名前はリィタちゃんとジグちゃん、二人とも外来の女の子達です。

どうやら学園の生徒ではないみたいですが二人とも魔法使いみたいです。

……ジグちゃんの方はどうみても剣士みたいなんですが、川澄さんみたいなタイプなのかもしれませんね。

二人ともカノンには魔法を習いに来ているらしいです。

今度私が二人に魔法を教えてあげる事になりました、ちょっとドキドキです。

二人とも魔法の事は殆ど知らないみたいなので大丈夫だと思いますが。

さて、今日はこのぐらいで筆を置きたいと思います。

 

最後に、私は元気です。

                   "美坂栞"

 

 

あとがき

第二部、まだ微妙に始まってません。

プロローグなんて飾りです、偉い人にはわからんのですよ!

日記形式なのはテストSSなので色々な事に挑戦している証拠……だと思いますw

日記付けた事ないのでよくわからないのが現実、こんな感じでいいのだろうか?

ちょいと遠回り気味に説明回。

のんびりゆったり生きましょう。